ブックソムリエ鍋島の今月の1冊　2月

『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』ルイス・ダートネル著

科学書を読む楽しみ

『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』ルイス・ダートネル著



　物質文明の行き詰まりを批判してスピリチャルな世界に目を向けること。これが大雑把に言うと今日の文明の「相」であるかもしれません。そんな今日にあって「科学ってこんなに大事」ということを正面から大胆に論じた本書は、脳みそのバランスをとるうえでとてもおススメです。いきなり文明がシャットダウンするような危機に直面したとすれば、残された人間はどうやって文明を再構築することができるかを事細かに検討する、ものすごくマニアックな、いわば人類規模のサバイバル本です。お楽しみください。