【ブックレビュー#4】『なにわ万華鏡 堂島商人控え書』 近藤五郎 著
[ブックレビュー] 2015年12月09日
見習いブックソムリエの島村@寝不足です。
「読んだらすぐ寝る!」という意思を込めて、布団の中で本を読んでいたのですが、気が付くと随分な時間になっていました。
読んでいたのは『なにわ万華鏡 堂島商人控え書』。

実は寝不足だけでなく、電車の中で夢中になりすぎて、乗り換え駅を通り過ぎるという事件も起こした危険な1冊です。
タイトルに「なにわ」「堂島」と付くように、舞台の中心は大阪の堂島。
大阪で働く方(もちろん住んでる人にも!)おなじみの地名や場所が沢山出てきます。
また、幕末という時代を市井の商人の目線から描いているので、歴史を知る人間からすると、主人公の佐助が漏らす感想に「いやいや、その人すごいから!」と突っ込みを入れたくなったりもします。
すごく新鮮な目線で時代を見た気分になりました。
情景の描写も、話し言葉もとても生き生きとしていて、佐助の人生を隣で一緒に味わった気分です。
匂い袋の梅の香りを思い出して甘美な気持ちになったり、美代さんの煮物の味を思い出してゴクリと唾を飲み込んだり(食べたい!)、慣れない山登りをして息が切れる感覚を思い出したり…。
「こいつ、何言うてんねん!?」と思った方は、ぜひお手に取ってみて下さいね。
著者の「近藤五郎」という名前に、ピンと来た方はOBPアカデミア通。
そう、別のFB記事にてご紹介しましたライブラリー会員の近藤様です。
感想をお伝えした時に、「今度は江戸が舞台の作品を執筆中」と教えていただきました。
来年の発刊が待ち遠しいです!
(見習いブックソムリエ 島村)
「読んだらすぐ寝る!」という意思を込めて、布団の中で本を読んでいたのですが、気が付くと随分な時間になっていました。
読んでいたのは『なにわ万華鏡 堂島商人控え書』。

実は寝不足だけでなく、電車の中で夢中になりすぎて、乗り換え駅を通り過ぎるという事件も起こした危険な1冊です。
タイトルに「なにわ」「堂島」と付くように、舞台の中心は大阪の堂島。
大阪で働く方(もちろん住んでる人にも!)おなじみの地名や場所が沢山出てきます。
また、幕末という時代を市井の商人の目線から描いているので、歴史を知る人間からすると、主人公の佐助が漏らす感想に「いやいや、その人すごいから!」と突っ込みを入れたくなったりもします。
すごく新鮮な目線で時代を見た気分になりました。
情景の描写も、話し言葉もとても生き生きとしていて、佐助の人生を隣で一緒に味わった気分です。
匂い袋の梅の香りを思い出して甘美な気持ちになったり、美代さんの煮物の味を思い出してゴクリと唾を飲み込んだり(食べたい!)、慣れない山登りをして息が切れる感覚を思い出したり…。
「こいつ、何言うてんねん!?」と思った方は、ぜひお手に取ってみて下さいね。
著者の「近藤五郎」という名前に、ピンと来た方はOBPアカデミア通。
そう、別のFB記事にてご紹介しましたライブラリー会員の近藤様です。
感想をお伝えした時に、「今度は江戸が舞台の作品を執筆中」と教えていただきました。
来年の発刊が待ち遠しいです!
(見習いブックソムリエ 島村)