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【ブックレビュー#6】『恐竜は滅んでいない』小林快次 著

[ブックレビュー] 2016年01月05日
あけましておめでとうございます。見習いブックソムリエの島村です。皆さまどのようなお正月をお過ごしでしたか?

お正月といえばお節やご馳走!昆布、しいたけ、数の子、いくら、海老に蟹。みんなで囲めばビールもすすむ…。

楽しくてうれしいものですが、中にはそれが目に毒、体に毒なんて方もいるのではないでしょうか。そう、痛風の方には食べたいけれど、避けたいものばかりだったと思います。「風が吹くだけで痛む」という痛風、実は人間以外の生き物も罹るそうです。例えばインコ。そしてティラノサウルス。

今回ご紹介する『恐竜は滅んでいない』によると、痛風で指の変形した化石が発掘されているそう。肉食の王様”ティラノサウルス”が、痛風だなんて不思議な感じがしますよね。



そして、恐竜が進化しすると鳥類になるとのこと。近頃は羽毛の生えた恐竜が発見されているのだそう。昔から始祖鳥というのも有名ですから、恐竜から鳥へというのは納得できる気がします。
 
その進化の過程に痛風も受け継がれたのでしょうか?『恐竜は滅んでいない』では、その他にも様々な恐竜を通して、彼らがなぜ繁栄したのか、どのようにして生き残りを図ったのかといった、進化の生き残り戦術の話が沢山出てきます。

また、古生物学者として研究の魅力を綴る語り口には、楽しさがにじみ出ていて、小林氏のワクワクした雰囲気が読み手にも伝染してきます。子供の頃に恐竜が大好きだった人にも、あまり馴染みのない人にも楽しめる新書です。

(ちなみに島村は、恐竜の名前がさっぱりわからないのでスマホで検索しながら読みました。ビジュアルと合わせるとより面白いです)

(見習いブックソムリエ 島村)