｢おまえの店は死んでいる｣とは言わせない！ 10年後も生き残る店づくり塾Carrer

（※本名：西谷 啓輔）

il Restauro （グローバルディレクション）代表

飲食店開業プロジェクトディレクション／プロデュース／設計・施工・デザイン／業態企画開発／飲食店開業者向け講習／人材教育・スキルアップ講習／業務改善・経営戦略立案／「食・みらい」トークセッション主宰／大和学園 京都調理師専門学校 非常勤講師

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例えは悪いかもしれませんが、「食」ビジネスを営む者にとってターゲットである「お客様」を「魚」と、そしてその「魚」の「餌」となるものを「情報」と、仮定しましょう。

1 日あたりの情報量は江戸時代のなんと1 年分にも相当し、また毎日全体の90％以上もの情報が消費されずにスルーされているとも言われる現代社会。
このような環境は「魚」たちにとって、まるで有り余るほどの「餌」が自分の意志とは関係なく常に目の前に自然と落ちて来る、労せずして常に満腹状態が得られているかのようです。

つまり、視覚・嗅覚・味覚さらには聴覚まで、極度なまでに進化した「魚」たちを相手に、どんな「餌」をどんな「仕掛け」を用いて、どこでどう捕らえるか。それが私たち「食」というビジネスカテゴリーで生きて行こうとする者にとって、最も大きな課題だと言えるのです。

この外食の世界で20 年間、プロデューサー、ディレクターとして生きてきた私・西谷啓助が、いま最も次世代へ伝えたいことは二つ。

先ず一つは「開業」に失敗しないこと。

フードビジネスは、開業し10 年後の残存率が10％と言われますが、何と70％もの事業所が開業後たった3 年間で命を落としています。いくつもの時代を経ても変わらぬこの事実の要因は、「開業」そのものの失敗であり、そもそもきちんとしたスタートラインに立てていないこと。そして「開業」のしかたを教えてくれる「場」と「環境」の欠如にあると私は結論付けています。

二つ目は「オリジナリティ」の重要性です。

進化した「魚」たちや、「流行」などには流されない、食べ飽きたらポイッと捨てられない、長生き出来る自分だけの「居場所」（＝「釣法」と「釣場」）を確立せねばなりません。

この２点の極意を、リアルに学べる「場」と「環境」を創出したい！そういう志を持って、私はいろいろな活動をしています。

私の思いが、フードビジネスの次の時代を担う若者たちに伝わりますように。
 
★経歴

1962年：香川県小豆島生まれ  現在58歳 寅年 

1986年：関西大学卒業後、大手メンズアパレルメーカーへ入社

ラグジュアリー・カジュアルウェア新ブランド立ち上げメンバーに抜擢され、以降約7年間ブランディング・マーチャンダイザーとして企画デザイン・生産管理・店舗開発・販売・人事教育とあらゆる部門をディレクションしながら、同ブランドを基幹ブランドへと育て上げる役割を担う。

1994年：同社の組織変更に不服を感じ突如退社、独りイタリアを旅し将来をイメージする。

1995年：突如神戸の中堅飲食企業に転職。現場での下積みを経て企画室長へ就任。幸いなことに3年間ほどで数件の大型店舗の新規出店開発を経験し、出店や運営に関するノウハウとネットワークが大いに溜まる。転職後5年を待たずして専務取締役まで昇格したが、その頃既に飲食業界に対する別の思いが芽生え始めていた。

2000年：蓄積した店舗開発のノウハウをもって世の若い飲食店をサポートしようと独立。

飲食店プロデュース業 「グローバルディレクション」 を創業。

プロデュースやディレクションという立場から、多業態に渡る数々の飲食店また外食ビジネスを創出する。

2016年：京都の調理師専門学校で「独立開業」に特化したクラスの講師を務め始める。

2017年：若手経営者育成に重きを置いた別ブランド「レスタウロ（il Restauro）」を設立。

著名なシェフとタッグを組み若手向けのセミナー『「食・みらい」トークセッション』を定期開催するなど、みらいの飲食店、みらいの経営者が元気になる草の根運動や“寺子屋的個人塾”を展開中。