スタッフブログBlog

はじめての”中医学” ~冬に訪れる“冷え”対策と養生法~ レポート

[講座・セミナーレポート] 2019年12月07日
一年中むくんでいるライターが、中国伝統医学で不調にアプローチしてみました

これからの季節、むくみと冷えは多くの女性を悩ませます。あまりにも身近な症状で、もはや日常の一部になっているかもしれません。アラフォー世代の私自身、締め切り前の忙しい時などPCの前に一日中座って仕事していると、足は冷えてむくみ、目はショボショボ、首から腰がガチガチという状況が続いています。

「このままじゃよくないのだろうな……」と分かってはいるのですが、忙しさにかまけて放置の日々。秋も深まってだんだん寒くなり、手足が冷たく寝付くのに時間がかかるようになってきました。

そのような毎日を過ごしていると、OBPアカデミアからのメルマガで「はじめての中医学 冬に訪れる”冷え”対策と養生法」セミナーが開催される情報をキャッチ。何か生活を変えるヒントが得られるかも、と参加してみました。
 

ストイックなセミナーだったらどうしよう

私はもともと健康オタクで、若いころはアロマセラピーやヨガなどにどっぷりはまりました。だからこそ、今の自分がどれだけ理想からかけ離れた、不摂生な生活を送っているかを知っています。(最近は毎朝コンビニの甘いパンを食べています。)セミナーに参加するのが少々怖くもありました。ストイックな先生だったら絶対怒られますから……。

ところが、中医学を学ばれた経緯を福井洋子先生にお聞きしたときに、その心配はすぐに飛んでいきました。なぜなら、先生はお菓子、パン、乳製品が大好きな方だったのです。 スイーツを食べ過ぎて体調を崩したことをきっかけに、マクロビオティック、薬膳、中医学などで体調を改善されたとのこと。なんと先生、10年前より今の方が健康だと実感されています。「外出したい気持ちはあっても疲れ切ってしまうから、当時は予定が立てられなかったの。」先生の言葉はまるで今の自分のようです。やはり私も砂糖の摂り過ぎでしょうか。


そもそも中医学とは?

中医学の正式名称は中国伝統医学といい、古来より脈々と受け継がれてきた中国起源の医学です。

一般の病院で行われている医療は西洋医学といい、症状をコントロールします。例えば痛みが出たら痛み止めを飲みます。薬を飲むと痛みは一時的に楽になりますが、痛みの原因にはアプローチしないので、薬が切れたらまた痛みが戻ってきます。

それに対し、中医学では原因をつきつめてアプローチします。「症状はすべてに大本(おおもと)の原因がある」という考え方で、この点が最も魅力的だと先生はおっしゃいました。なんとなくイライラする、のぼせる、手足が冷えるなど、病院に行くほどではないけれどもすっきりしない症状も、原因を突き止めることで対応が可能とのこと。しかも不調になる前に自分で気づき、日常の生活スタイルや食べ物で体調を整えることができるので、先生ご自身も薬を徐々に減らしていき、今では全く飲んでいないそうです。

 

少人数のセミナーで、質問にもどんどん答えてもらえました


薬膳はスーパーの食材でも可能です

薬膳と聞くと、特別な食材が必要だったり、とても手間がかかる調理法などを想像しませんか?私はクコやナツメなどを思い浮かべました。けれども提案されたのは「スーパーの食材で可能な薬膳」です。そもそも薬膳とは「体質や体調に合った食材を選び料理すること」をさします。自分の体質と食べ物の関係を理解すれば、特別な食材でなくて構いません。冷えには“にら”や“ねぎ”など、温める食材が良いとのこと。旬の食材を上手く使えば、手軽な薬膳が可能です。

さらにみかんの部位別の効能と、より体をあたためるスペシャルな生姜紅茶の作り方が紹介されました。みかんの白い筋や実、それに皮や種それぞれが独自の効能を持つとされています。そして生姜は、薄く切って干してから使うと温める力がアップするのだそう。生姜紅茶といえば、「すりおろした生姜を紅茶に入れたらOK」と思っていましたが、今回習った作り方は全く違って驚きました。とある方法で煮詰めるのですが、煮詰める分量を変えると効果も変わるとのこと! 中医学はどこまで奥が深いのでしょう。古代中国の英知に、ただただ感嘆しかありません。


まとめ

冷えとむくみはあまりにも身近な症状なので、ついつい放置しがちです。けれども冷えてめぐりが悪くなると、頭痛や肩こりなど、さらなる不調を招きやすくなります。今回のセミナーでは、食べ物や足湯で整える方法を、楽しく話しながら90分学ぶことができました。



福井洋子先生 今でもスイーツはお好きだそうです

「中医学はとても幅が広く、奥深い学問です。そこで私が学んだエッセンスを不調に悩む皆さんにお伝えして、健やかな毎日を過ごすお手伝いができればとおもってセミナーを開いています。あくまでも私は情報を提示するだけで、選ぶのは皆さんです。『絶対これでないといけません』とは言いませんから安心してくださいね。」(福井先生)

次回は「はじめての"中医学"〜シーズン到来!今すぐ出来る花粉症対策セミナー〜」を来年1月に開催予定です。中医学の観点から、花粉症が発生する原因と対策にフォーカスします。なんとなく調子が悪い、スッキリしない、そして花粉症に悩んでいる方にとっては学びの多いセミナーになること必須。今の生活が健康から遠くかけ離れていても、安心してご参加いただけますよ。むしろ病名のはっきりしない不調をお持ちの方こそ、受けていただきたいと感じたセミナーでした。皆さんの不調が少しでも軽くなりますように。


writer:安藤 鞠(大阪ものかき隊)